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企業間取引の最前線 インターネットがビジネスを変える?

西日本電信電話株式会社
大阪支店ソリューション営業本部SE部
長田 嘉孝 担当課長



拡大するインターネットの世界
 今や、インターネットは電気、水と同じように世の中のインフラとなりました。IT革命といわれていますが、そうなった要因の一つが「ディジタル化」です。出版や音楽などのコンテンツがディジタル化し、それによって、放送と通信の融合といったことも可能になっていきます。また、インターネットを支えるもう一つの大きな条件がTCP/IPというプロトコルです。これによってUNIXもWindowsも関係なく、全世界のコンピュータが自由に接続できるようになりました。コンピュータの性能も向上し、伝送速度が飛躍的に伸びました。このような技術革新がインターネットを広げた大きな要因です。そのメリットは全世界どこでもつながるというオープン性。加えて、コストメリットや生産性の向上もあげられます。インターネットが身近になった要因としては、携帯電話や情報家電、Lモードなどの端末の変化もあげられます。さらに、有線アクセスの常時接続化や、高速化などアクセス経路の変化もインターネット拡大につながり、様々な生活シーンでインターネットの利用が広がっています。

 現在、日本のインターネット利用世帯は全体の約35%、1500万世帯以上になっているといわれ、ここ数年で激増しています。2005年頃には90%ぐらいの世帯に普及、特に高速利用が増加すると予測されています。数年前まではアメリカが日本より3〜5年進んでいるといわれていましたが、来年の3月ぐらいには同じぐらいの普及率になり、その後逆転するのではないかといわれています。特に光ファイバーやADSLなどの高速系については日本が急進すると見られています。また、インターネット利用者の3割ぐらいが携帯の利用者といわれていますが、今後は固定網と携帯を併用する人が増加すると予想されています。

 今、ネット先進国といわれているのがアメリカと韓国、日本です。特に韓国はこの数年爆発的に成長しましたが、中でも有料コンテンツやネット株取引、インターネットバンキングなど、高速アクセス伝送路を利用したものが普及しています。

 従来、コミュニケーションの方法は、電話は電話、新聞は新聞、テレビはテレビという風に、バラバラでしたが、インターネットは一つの仕組みの中で電子メールのような1対1も、メールマガジンのような1対特定多数も、メーリングリストのように不特定多数とのコミュニケーションも可能です。これらのサービスを別々に構築すれば非常にコストがかかりますが、インターネット一つでこれらができるところにすごさと、ある意味怖さもあると思います。これによってコミュニケーションそのものが変化し、一つのコミュニティができたといえるでしょう。

インターネットが企業経営を変える
 次にインターネットが変える企業経営ということですが、ECには企業対消費者(B to C)と企業対企業(B to B)という形態があります。市場規模ではB to Bが圧倒的に多く、2001年現在20兆円ぐらい、さらに5年ぐらいで5〜6倍になると予測されています。B to Cは、商取引全体に占める割合では数%ですが、その影響は大きく、既存のビジネスの形や価格、サービス、商圏などを変えるインパクトを与えるといわれています。企業間でも多対多で取り引きできるような仕組みができつつあり、商取引自身が変わるといった影響があると考えられます。企業間のECには調達型と販売型があります。そのモデルは、VANを利用して受発注データなどのやりとりをするEDI(Electronic Data Interchange)-VANからインターネットのオープン性を利用し、新たな取引先ともデータをやりとりできるWebーEDIへ変化してきました。さらに今後はインターネット上で商品の売り手と買い手を結びつけ、企業間の調達業務や販売業務を電子的に処理する仮想的な取引所であるe-マーケットプレイスへ発展すると考えられています。EDI-VANからWeb-EDIへの変化においては、これまで専用にシステムを作っていた調達や販売でも、一つのサーバやデータベースを利用して、ネットワークを活用するということになります。1対多の調達型で多数の相手をする場合には特に業務の効率化や迅速化が図れ、販売型では商品の販売でも多品種少量への対応が可能になります。例としては文房具のネット販売のアスクルさんや、中古車のオークションなどがあげられます。こうしたものが発展して、多数対多数の取引が実現するe-マーケットプレイスに変化していくと考えられています。多数対多数の取引を実現することで新規顧客の増加や、コスト低減にもつながっていきます。たとえば、NTTコミュニケーションズのサービスの、アパレルワークというのは、アパレル業界のオープンなプラットホームで、ある意味ではe-マーケットプレイスということができると思います。このように業界でe-マーケットプレイスを作る動きが出始めています。旅行業界でも中小事業者が集まり、協業支援システム的なものを作っています。これは各社が地元商品を企画し、相互流通させる仕組みです。旅行社同士のB to B取引を発展させることで、B to Cにつなげることもできます。当初目的のコスト削減を実現しながら、業務の拡大も可能にするといえます。

ブロードバンド時代に向けて
 このようにインターネットは企業経営を変えることは確かですが、あくまでも道具ですから、それをいかに使うかが、企業経営にとって重要です。それを上手に使うことが成功の要因です。

 企業経営に重要な役割を果たすインターネットですが、その接続環境を分解すると、端末などのユーザー環境、アクセスライン、ISP(Internet Service Provider)、ASP(Application Service Provider)などがあげられます。各種サービスの増加とともに、アクセスラインがどんどんブロードバンドになっています。弊社でも、今のネットワークでは物足りないとか、オフィスと同じ環境を構築したいというご要望にお応えするアクセスラインを多数用意しています。たとえば、現行のネットワークよりスループットを向上させたい場合にはフレッツISDNやADSLなどの定額インターネット接続がお勧めです。そのほかにもフレッツ・オフィスやワイドLANサービス、メガデータネッツなどがあるので、ニーズに応じて選んでいただければと思います。また、Lモード端末も、家庭だけではなく、受発注情報の管理など、小規模な企業などの業務用に利用できるのではないかと考えています。

 ITは道具ですから、これによって利益がでるというわけではありません。しかし、ECの導入によって顧客データや受発注データを蓄積し、業務の効率化や精度の向上につながったという声をよく聞きます。ITの導入に際しては自社に最適の仕組みを利用されることが企業経営の基本ではないかと考えています。

 弊社では堺筋本町に情報流通ビジネスのトライアル施設としてサイバービジネスワールドを開設しています。ブロードバンドをはじめ様々な実験的なものが体験できますので、一度ごらんいただければと思います。

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