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テレビ朝日「サンデープロジェクト」のコメンテーターとして12年間、出演されていたご存じの草野厚氏による講演会が6月11日、枚方市にある北大阪商工会議所で開催され、多数の会員事業所様が聴講されました。
7月には北海道洞爺湖サミットの開催、また秋にはアメリカの大統領選を控え、国内外的にも日本政府の行き先には予断を許せない状況にあります。
まさにこのような時期に、国際関係や日本の政治経済情勢などに造詣の深い同氏が日本の進路「激動する世界と日本の課題」というテーマで約90分間熱演されました。
要旨は次のとおりです。
京阪地区協会・情報通信活用セミナーの模様
コメンテーター 草野 厚氏
現在、慶応義塾大学総合政策学部教授・テレビドキュメンタリー番組の格付け機関であるNPO法人メディア検証機構の理事長をされています。
主要著書に、官僚組織の病理学(ちくま新書)、テレビは政治を動かすか(NTT出版)などのほか多数。
いま本当に、日本も世界も激動している
2007年に朝日新書から発刊された同氏の新著「日本はなぜ地球の裏側まで援助するのか」を引き合いに、いま日本自体が経済はじめ色々な問題に直面し困っているのに途上国に果して援助する余裕があるのかどうか。
もっと足元をしっかりしなければ、という思いがあります。
しかし実のところ日本という国は、いろんな面で世界と深くつながっています。
過日、横浜でアフリカ開発会議が開かれ40数カ国が参加されました。
このほど私は、このアフリカの国々の中でエチオピアとタンザニアに行ってきました。
当初これは大変な国だなと思うと同時に、しかし元気のある国だな、国民みんなの目が輝いているな、という思いをいだいて帰ってきました。
実はこの二つの国は、日本とも密接な関係があるんです。
エチオピアはコーヒー栽培などで有名ですが、日本へはバラをはじめとする花き類が中東のドバイを経由して関西国際空港へ入ってきて、全国の市場に流れていきます。
また、タンザニアのビクトリア湖で獲れる淡水魚が、マクドナルドなどでフィレオフィッシュとして使われているのをご存知の方も多いと思います。
このほかいろんな面でも日本とのつながりは深くなっています。
いわゆるグローバル化ということです。
ヒト、モノ、カネ、さらに情報とあらゆる面で世界とは切れないものとなっています。
アメリカのサブプライムローンやガソリン価格にしても同様です。
私はアメリカに2年ほど住んでいました。
アメリカ人の最大の夢、ドリームといえばやはりマイホームを持つということ。
ここに目をつけた金融会社が債務負債能力の無い人に対しても無理なローンを組ませたわけです。
頭金が無く、初めは金利も安いが2〜3年後から段々と高くなっていく。
資産となる家の値打ちが右肩上がりのときはよかったが、下がってくると転売もできず払えなくなってしまいます。
いわゆるコゲつきとなって破綻してしまったのです。
影響はアメリカ国内にとどまらず、日本をはじめヨーロッパ、中国など全世界へと広がってしまいました。
その理由のひとつに、世界のIT化と金融メカニズムといいますか、姿・形を変えたいろんな金融商品が規制緩和の波に乗って世界中に広がったといえます。
まさにITとグローバル化の影響といえるでしょう。
以上のほか、発展著しい中国やインドの問題にもふれ、中国についてはアメリカのサブプライムローン対策としては保険をかけていたので損害は少なかったこと。
資源外交を秘めたアフリカへの進出、援助等の問題。
過熱する中国経済の危険性、バブル崩壊の危惧が言われながらも政治体制が一党独裁のため難局は乗り越えられる見通しについて言及。
インドについてはカースト制や労働争議といった社会問題を語り、また地球規模の環境問題、これにまつわる先進国首脳会議のいわゆる洞爺湖サミットの開催、少子高齢化社会到来の社会保障や人口問題、移民政策などなど、これからの日本の進路について国内の政局がらみの話題も入れながら多岐にわたって専門家の立場からお話をしていただきました。
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